投資信託って違いがよくわからない・・・。
違いを知って、ポイントを理解し、自分にあった商品を選ぼう。
<投資始める人向け>
- インデックスファンドとアクティブファンドの違い
- 代表的な株価指標
- 複利の絶大な効果
インデックスファンドとアクティブファンド
投資信託はインデックスファンドとアクティブファンドの2種類に分類することができます。
インデックスファンドの特徴
インデックスファンドは、ファンドの基準価額がある指標(インデックス)と同じ値動きを目指す運用をする投資信託のことです。パッシブ運用とも呼ばれます。
ファンドがベンチマークとする株価指数に採用されている銘柄群と全く同様の銘柄構成を採り、各企業の株式のファンドへの組み入れ比率も株価指数への影響度に比例した割合となります。
株価指数の銘柄入れ替えが発生した際には、当該ファンドも指数の対象から外れた企業の株式を売却し、新たに指数に採用された企業の株式を購入する動きを取ることから、指数から外れた企業にとっては株価の下落要因に、新規採用企業にとっては株価の押し上げ要因となります。
インデックスファンドは、銘柄の入れ替えが機械的に行えるため、低コストで効率的に市場平均のリターンが取れるということが特徴です。コストが抑えられ、常に勝ち続けられるアクティブファンドが限りなく少ないことと比較すると、インデックスファンドは長期投資に向いているといえます。
卓越した投資手法から「オマハの賢人」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏をご存知の方も多いと思います。同氏の運用成績は、複利計算で約21%のリターンを約50年間に渡って出している。これは、S&P500指数の2倍以上のリターンとなります。
そんな同氏が妻に宛てた遺言書には、
「資産の10%を短期国債に、90%を非常に低コストのS&P500インデックス投資に回す」
ことをアドバイスしているのです。
「この運用方針による長期的な成果は、年金基金、機関投資家、個人を問わず、高額な手数料の運用者を雇っている多くの投資家が達成するものよりも優れたものになる、と私は信じています」
とも語られています。
アクティブファンドの特徴
一方、株価指数などのベンチマークを設定し、そのベンチマーク以上のリターンを目指す投資信託がアクティブファンドです。
アクティブファンドは、ファンドマネージャーと呼ばれる運用のプロフェッショナルが投資先を判断をします。ファンドマネージャーは、企業取材等を通して様々な企業を調査・分析することで組入銘柄を決定しています。インデックスファンド以上のリターンが得られることもある一方、コストが高いことには注意が必要です。
インデックスファンド | アクティブファンド | |
---|---|---|
運用 目標 | 指数(インデックス)の連動を目指す | 指数(インデックス)を上回ることを目指す |
組入 銘柄 | 指数と同様(連動)するような構成 | 調査や分析を通じて優良な銘柄を厳選 |
手数料 | 低い | 高い |
金融庁が2021年6月に発表した資産運用業高度化プログレスレポート2021によると、シャープレシオ(※)で比較したときに、インデックスファンド(パッシブ運用)の投資信託は0.41なのに対して、アクティブ運用の投資信託は0.27であり、パッシブ運用の方が投資成績が良いことが明らかとなっている。
※シャープレシオ・・・この数値が高いほどリスクを取ったことによって得られた超過リターンが高いこと(効率よく収益が得られたこと)
コスト高のアクティブファンドは非常に多い。コストに見合ったアクティブファンドは少ないことを覚えておこう。
インデックスファンドは、その指数に連動するように多数の会社に分散投資でき、個人が手間をかけることなくバランスを調整してくれる。
ファンド選びの注意点(コスト)
販売手数料
販売手数料とは、投資信託の購入時に販売会社(証券会社、銀行、信用金庫、保険会社など)に支払う手数料のことをいいます。販売手数料の手数料率はファンドによって異なります。
ファンドによっては、販売手数料がかからないものもあり、このようなファンドをノーロードファンドと呼びます。ネット(オンライン)証券を中心に、ノーロードファンドの取り扱いが増えています。
仮に販売手数料が2%かかってしまうと、100万円を投資しようとしても、2万円が販売手数料となり、98万円からスタートすることになる。
ノーロードで手数料のかからない商品が多いネット証券が有利。
信託報酬
信託報酬とは、投資信託を持ち続けている間に支払う報酬をいい、運用管理費用と呼ばれることもあります。信託報酬は、投資信託にかかわる販売会社、運用会社、信託銀行の3社に分割して支払われます。
信託報酬は、投資信託の“規模の大きさ”を示す「純資産総額」によって、変化して(安くなって)いくファンドもあります。
販売手数料と違い、持ち続けている期間発生するコストであるため、1%以下であっても長期で考えると大きな差につながります。
- 毎月5万円積立投資、年利5%で運用できた場合、2,055万円(元本1,200万円)
- 毎月5万円積立投資、年利4.5%で運用できた場合、1,940万円(元本1,200万円)
5万円の積立投資でも、年利0.5%違うと20年で115万円の差につながる。リターンを自分で変えることよりも、コストを自分で精査することの方が容易である。
株価指数
東証株価指数(TOPlX) / 日本
東証株価指数(TOPIX)は、日本の株式市場を広範に網羅するベンチマークで、昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化しています。
①バブル相場 ②バブル崩壊 ③リーマンショック前後 ④アベノミクス
日経平均株価 / 日本
日経平均株価は、東京証券取引所第一部に上場する約2,000銘柄の株式のうち、取引が活発で流動性の高い225銘柄を、日本経済新聞社が選定し算出されています。
CRSP USトータル・マーケット・インデックス / 米国
CRSPとは、Center for Research in Security Prices(シカゴ大学証券価格調査センター)の略称で、シカゴ大学ブース・ビジネス・スクールが所有する11の研究センターの一つです。
CRSPで開発された、CRSP USトータル・マーケット・インデックス」は、米国株式市場の大型株から小型株までを網羅し投資可能銘柄のほぼ100%となる約4,000銘柄で構成されており、時価総額加重平均型の株価指数です。
ダウ平均株価 / 米国
ダウ・ジョーンズ工業株価平均株価は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が、アメリカのさまざまな業種の代表的な銘柄を選出し、ダウ式平均株価にて算出した株価指数である。ダウ工業株30種平均、ダウ平均、ニューヨーク・ダウ、NYダウ、ニューヨーク平均株価などとも呼ばれる。
NASDAQ / 米国
NASDAQ総合指数
ナスダック総合指数は、アメリカの全米証券業協会(NASD)が開設・運営している電子株式市場「NASDAQ」に上場している3,000以上の銘柄の全てを対象に、時価総額加重平均で算出した指数である。
NASDAQ100指数
ナスダック100指数は、「NASDAQ」に上場している、金融銘柄を除く、時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均によって算出される株価指数である。
ダウ平均株価やS&P500と異なり、指数を構成する銘柄に金融会社が含まれず、ナスダックに上場されている銘柄であればアメリカ合衆国外で設立された会社も含むといった特徴がある。ナスダック100指数に金融銘柄が含まれない代わりに、ナスダックに上場する時価総額上位金融銘柄の株価指数としてナスダック金融100指数もある。
S&P 500 / 米国
S&P 500(スタンダード・アンド・プアーズ500種指数)とは、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している株価指数であり、ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している企業の中から代表的な500社を選出し、その銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数である。
社数は500社だが、1つの企業の銘柄で議決権の有無などによる複数のクラスがある場合は、銘柄数が500より多くなる場合がある。本指数はアメリカ合衆国企業の株価指数であることを意図しており、上記の証券取引所の上場銘柄であっても、アメリカ企業でないと判断された銘柄は本指数の対象外となる。
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI) / 世界
MSCI指数は、MSCI社(Morgan Stanley Capital International(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社)が算出・公表している指数のことです。
MSCIの主力グローバル・エクイティ・インデックスであるMSCI ACWI(All Country World Index)指数は、先進国23銘柄と25の新興市場にわたる大型株と中型株式のフル・オポチュニティ・セットのパフォーマンスを表すことを目的されています。2021年6月現在、11セクターで2,900以上の構成要素をカバーし、各市場におけるフリーフロート調整時価総額の約85%をカバーされています。この指数は、MSCIのグローバル投資可能市場指数(GIMI)方法論を使用して構築されており、地域、時価総額、セクター、スタイルセグメント、組み合わせにわたる状況を反映した変動を考慮して設計されています。
そのほか、先進国を対象とする「MSCIワールド・インデックス」、日本を除く先進国を対象とする「MSCIコクサイ・インデックス」などもあります。
├MSCI All Country World Index:世界(48カ国)
├-MSCI World Index:先進国(23カ国)
├-MSCI Kokusai:日本を除く先進国(22カ国)
└MSCI Emerging Markets Index:新興国(25カ国)
FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス / 世界
FTSEインターナショナル(フッツィー)インターナショナルは、イギリス・ロンドンに拠点を置き、株価指数(インデックス)の算出・管理や、関連する金融データの提供サービスを行う企業。現在は、ロンドン証券取引所グループの子会社に位置付けられており、FTSE Russellのブランドネームで事業を展開している。
FTSEのグローバルなインデックスや、地域別、国別、セクター別インデックスの基礎となっているのは、FTSEグローバル株式インデックス・シリーズであり、同シリーズのグローバル・オールキャップ・インデックスは、大型・中型株から小型株まで含む48ヵ国の約7,400銘柄以上で構成され、世界の投資可能時価総額の98%をカバーされている。FTSEの主要なグローバル・ベンチマークであるFTSE All-World Indexは、国際的な株式ポートフォリオの構築やベンチマークを目的に利用されています。
インデックス投資の場合、特定の国・先進国・世界のいずれかの選択になるが、米国の時価総額が大きいため、世界分散であっても米国比率が高いことは知っておかなければならない。
株価指数の推移
米国・世界・日本の比較
米国の株価指数(深掘り)
米国主要株価指数の約35年の年率リターン(期間:1985年2月末~2020年11月末)
株価指数 | 2020年11月末現在 | 年率 |
---|---|---|
ナスダック100指数 | 99.3倍 | 13.7% |
ナスダック総合指数 | 42.9倍 | 11.1% |
S&P500 | 20.0倍 | 8.7% |
NYダウ | 23.1倍 | 9.2% |
世界・先進国の比較
MSCIの中で、ACWI(All Country World Index)は、世界全体。Worldは、先進国。
Emerging Marketsは、新興国。
VT(バンガード・トータル・ワールド・ストック)は、ベンチマークがFTSE グローバル・オールキャップ・インデックス。
ACWIは、ベンチマークがMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
その他指数
債券指数
- NOMURA-BPl(日本)
- シティグループ世界国債インデックス(世界)
REIT
- S&Pシティグループ・グローバルRElTインデックス(世界)
- 東証RElT指数(日本)
コモディティ
- CRB指数
- ダウ・ジョーンズAlGコモディティ指数
単利と複利
100万円を年利5%で20年運用した場合の単利と複利
単利:20年後 200万円
複利:20年後 265万円
100万円を年利10%で20年運用した場合の単利と複利
単利:20年後 300万円
複利:20年後 673万円
複利の効果はとても大きい。長期投資は利益を確定させるまで課税されないため、この複利効果を活かして運用することがおススメ。
私(yamato)の選択
日本と米国の推移を比べるとどちらに投資したいかというと、右肩上がりの米国です。
今後の成長を考えても日本がが米国に勝つのは難しいと思います。
米国の優位性
- 人口の増加、労働人口の割合の高さ
- 世界で通じる「英語」と「ドル」
- 企業の新陳代謝とグローバルブランド
先進国でも世界全体に投資しても米国の比率が高いので、一般的に米国を中心とした積立を推奨している方がとても多いと思います。
わたしも、つみたてNISAやiDeCoは、米国中心に投資しています。
つまらない投資戦略と感じる面もありますが、投資はそれくらいがちょうどいいと思います。
アップダウンが激しいとリターンの快感はあると思いますが、ダウンのときの精神が削られるます。
ほったらかし投資ができれば、他の生活に集中できるので、結果一番コスパは良いと思いますが、わたしは色々情報を見るのが楽しいので、多少のアップダウンを楽しみながら投資していきたいと思います。
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